上田久美子氏の講義レポから感じたこと①




ウエクミ先生の講義について

こんにちは、はぴごろもです。

10月23日に京都大学において、同文学部卒業生であり宝塚の脚本家である上田久美子氏によるフォーラムがありました。

上の記事ほか、レポは自由とのことで、参加された方などのレポを拝読させて頂きました。

夜中に目が覚めた時についツイッターを見てしまったら、止まらなかったですね。ウエクミ先生ならではの考えが面白かったです。

私が感じたことをちょっと書かせて頂きたいと思います。

間接的にパッチワークのように得た情報からですので、私の受け取り間違いの可能性も充分ありますことをご了承くださいませ。

「パンとサーカス」の時代

テーマは、

「パンとサーカスの危ない時代に」

「パンとサーカス」という言葉はウィキペディアにも載っています。パンが食料、サーカスは娯楽。ローマ帝国時のローマ市民に対して権力者が政治的関心を逸らすために提供したもの。後世、愚民政策の喩えとしてしばしば使われます。

現代社会の危うさを「ゆでガエル」とし、気づいた時には取り返しのつかないことになっているのではないかと。

そしてこんな感じのお話をされたようです。

・昨今の潔癖なまでの非寛容社会の中での「悪」の必要性

・スマホ・SNSの普及によるエンターテイメントのアトラクション化

・「物語」の役割(共感の拡張、痛みの肯定、悪の可視化)

 

悪の要素は月組のショー「BADDY」に詰め込まれました。バッディが一番の悪事は何か考えているくらいでは実は大したことはなく、ポッキー巡査の方が大爆発で無辜の民を巻き込んだりして悪そう。表裏一体で面白かった。

でもショーの中だからいいけど、悪の象徴として描かれたタバコで言えば実際に非常に迷惑。臭うし他人の副流煙で健康を害したくない。誤飲、火災、歩きタバコなどいろいろと危険でもあります。ポイ捨てもイヤ。もし観劇の時に喫煙したばかりの人が隣の席だったらショックすぎます。一本吸ったら10キロ走ってお風呂に入って歯を磨いて服を替えてからにして欲しいです。

さらにタバコ代を毎月10円づつアップして欲しい。なんて思ったり(ゆでガエル的に)。といった具合にすでに寛容になれません。

銀行強盗、拉致、パスポート偽造は大罪。

そこまででなくても食い逃げも迷惑だし頻繁したら死活問題。駐車違反も迷惑だし危険だし緊急車両が通過できない場合も。オーケストラの指揮者が本当に指揮棒を取られたら由々しき事態です。

でも子どものころから望まれるままにエリート街道を一ミリも外れずキャリア官僚とかになった方などはちょっと危うさもある。悪い話にうっかり足を踏み入れてしまってニュースになる人などは、ちょっとくらい悪い遊びを経験していればそうはならなかったかもと思ったことがあります。

そんなこんなでウエクミ先生の憂慮する事例は不明ですが行き過ぎた潔癖さを感じられたのでしょうね。ある意味そうだと思うし、そう思わないところもあります。

話し合って折り合いがつけばいいのですが、うまくいかないこともしばしば。そんな時のために法律がありますね。国家間では国際法があります。分かり合える努力を重ねても分かり合えないものはあると現実の社会では思います。バランスが大事だと考えます。

エンターテイメントのアトラクション化

スマホやSNSが発達し、短いセンテンスしか受け取れず、文学性のある物語を好まなくなっている。エンターテイメントがアトラクション化していると指摘。槍玉に上がったのは「ララランド」や「グレイテスト・ショーマン」「シン・ゴジラ」「君の名は。」「カメラを止めるな」

これについては、すべて観ていないので何も言えませんが、上田氏の言うアトラクションだとしても、そういうのもあっていいかなと。(それも寛容では?)

インパクトが強いので人を惹きつけやすいけど、そればっかりになってはまずいという警鐘で言われたのかなと思いました。

私はどちらも好き。どちらもあると嬉しいです。現実のつらさをしばし忘れられる、短い間だけでも元気づけられる作品がどんなにありがたいか、という時もあるでしょう。

直近では『凱旋門』の物語も好きになりました。

世の中は、考えさせられる作品やそうでもない作品もあり。いろいろあるのがありがたいかな。そういえば妊娠中や出産して1年くらいは自分の心が明るい作品を求めていたなあ。それもバランスかも。

でも、たしかに短いセンテンスしか受け取れない傾向になっているのは顕著かも。ただでさえ人口が減少していく中、読む人が少なくなれば文学も廃れます。

そういう私も長文は抵抗が。心に留めたいです。

つづく予定

では、ウエクミ先生が仰る文学性の高い物語を観られたのならどのような効果があるのでしょう。

長くなってきましたので一回切らせて頂きたいと思います。(私の感想はこれもいいけどあれもいいのでは、ばかりになりそうな気もする…)

よろしければこちらもどうぞ。

上田久美子氏『凱旋門』を語る~新聞記事より~

お読みいただきありがとうございました。

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