『ひかりふる路 〜革命家、マクシミリアン・ロベスピエール〜』
新生雪組の大劇場お披露目公演「ひかりふる路」がいよいよ11月10日から始まります。
あらためて制作発表会のムービーで歌を聴いたのですが、素敵ですねえ。
発表から日が経ってしまいましたが、もうすぐ開幕、ということで書いてみたいと思います。
(宝塚HPと「シアターガイド」を参考にしました。)
だいもんさん、まあやさんの制作発表会より
全曲フランク・ワイルドホーン氏が作曲されたということで、嬉しいです。
物語全体の統一感も出るでしょうし。
氏は、「私の作る曲は必ずしも歌いやすいものばかりではなく」と仰っていて、一般的にも総じて難曲と言われています。
希望コンビはどのように歌うのでしょうか。
「ひかりふる路」
今回の新曲「ひかりふる路」はだいもんさんの声を聴いてから、インスピレーションとともに出来たそうです。
そして、
「最初から”自分の音楽がこのように聴こえたら”と望む形どおりにおふたりは歌ってくれています。これは私にとっても、とても珍しい体験なのですよ。」(宝塚HPより)
と仰っています。
すごいことですね。
「だいもんさんの声は私には男役の声という感じがしなくて、自然なご本人の声のようで、とてもいいなと。」
また、まあやさんについても「クラシックというより現代的なソプラノ」と。
「お二人ほど歌える人だと”男役だから、娘役だからこのくらいのキーで”などど意識する必要はまるでない」
とも仰っています。(「シアターガイド12」より)
ワイルドホーン氏がインスピレーションで作った最高の曲を、歌い手のキーに調整する必要がない、ということは最高の曲のまま聴けるということ。
素晴らしいです。
「ひかりふる路」、私は音楽の知識がほとんどない素人ですけど、それでもこの曲の難しさはちょこっと想像できます。
繊細さとダイナミックさを兼ね合わせた曲、転調もありますし、歌詞を曲に載せるのもすごいなあと思うところもありました。全体としてやはりハートにグッとくる。だいもんさんのために作られた作品、そのテーマソングとして堂々の歌いっぷり。
「オープンに、自然体で歌ってほしい」と氏から言われたそうで、「”難曲に挑む”というより、素直に感じて歌えば、導かれるように力を出せる曲なのかもしれない」(シアターガイドより)とだいもんさんは感じたそうです。
いかに役として「自然に」歌えるか、曲を全身で感じて歌うことが重要なようです。
「今」について
「今」という曲もとても素敵でした。
だいもんロベスピエールが理想を求める中で尖ってしまう。光から闇に転落。理想から現実へ。そこでまあやさんと出会う。革命の犠牲者としてのマリー・アンヌ。理想のアンチテーゼとして。
マリー・アンヌはロベスピエールと出会うことで、過去から「今を生きなければ」と気付く。
そうした物語の中の重要なターニングポイントの時に歌われるのではないか、と思いきや、序盤に歌われるそうです。
出会った瞬間の「今」でしょうか。
いやあ、それにしてもお二人のハーモーニーが素敵。
だいもんさんも、「真彩ちゃんと歌うことで、思ってもみなかった声や力が出せるんだなって感覚がすごくある。」と。
いいですねえ。まさに「デュエットの醍醐味」。
「何が起きるか分からない」余白もあり、毎公演ワクワクさせてくれそうです。
ワイルドホーン氏演奏の曲
制作発表会では、もう一曲、題名と歌詞がついていない曲がワイルドホーン氏のピアノにより披露されました。
この曲がまた叙情的でとても惹きつけられます。
激動の時代、自分の理想と現実、抗えない運命、なんだかいろいろな場面を想起させられます。
心に沁み入る名曲になりそうです。
物語のテーマ
理想と現実、貴族と平民、愛と死といった概念の対立がテーマの物語だそうですが、だいもんさんが「明暗両面を表現しうるスター」であるから、と生田先生が仰っています。
まあやさんについても「エネルギーの相克をストーリーに盛り込みたい」としています。
(相克 そうこく:対立・矛盾する二つのものが互いに相手に勝とうと争うこと)
現実では体験できない時代、歴史以上にドラマチックな場面、それにまつわる感情の交錯。そして概念のぶつかり合いから生まれる恋。
舞台からものすごいエネルギーが発せられそうです。
おわりに
希望コンビ、そして今の雪組だからこそ生み出せる作品。
ワイルドホーン氏の素晴らしい楽曲とイメージを体現しうる表現力。
新生雪組の大劇場お披露目にふさわしい、素晴らしい作品になると期待しています。
お読みいただきありがとうございました。
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