激痛!新婚早々、腸閉塞に【誤診断〜15日間絶飲絶食】




激痛!→誤診断→腸閉塞!

 

妊娠したいなあ、と希望している間に他の病気になってしまう人もいると思います。

私の場合、35歳で結婚したのですが、新婚4カ月目の時に腸閉塞になってしまいました。本当に痛かったですし、精神的にも不安の日々を過ごしました。

結果的にその後、無事に妊娠できて安堵したのですが、その頃の状況や心境を綴ってみたいと思います。

何か参考にできることがあれば幸いです。

腸閉塞とは?

腸管が閉塞すると、閉塞部位の口側はガスや腸液により拡張し、静脈還流が障害される。その結果腸管壁浮腫を起こし、腸管腔へ水やナトリウムが漏出する。そしてさらに腸管内圧が上昇し、動脈血流の障害も起こり、腸管の壊死・穿孔を引き起こす。また、水やナトリウムの漏出によるショックも起こる。

Wikipediaより引用

 

引用するだけでも怖い感じの病気です(-_-;)

つまり、「腸が詰まってしまった」状態です。

食べ物や消化液・ガスが送り出せなくなってしまいます。

腸閉塞でもいくつか種類があるらしく、私は物理的に一部が詰まってしまう機械的閉塞でした。

全面的に詰まってしまう腸閉塞ですと、血流も止まって壊死してしまうという大変なことになるので、緊急手術になるそうです。

 

 

その日は突然やってきた

 

あとで考えてみると、前日夜からお腹に違和感があったかもしれません。

夏のある日、「その日」は土曜日で休日でした。夫は出勤日で、私は特に予定はなく、

「さて何をしようかな」

「何を食べようかな」

などと前日から考えておりました。

しかし、土曜日の朝、どうも食欲が湧きません。胃に違和感がある感じでしたが、その時はまだあまり、気に留めていませんでした。

「まだ朝だから、そのうちおなかが空くかな」と。

夫を送り出し、お皿を洗ったり、雑用はできたものの、なんだか先ほどの違和感が強くなってきました。

体を休めようと、座ったり、横になっても時間を追うごとに痛みに変わってきました。

なぜか、「お風呂に入れば気持ちよくなって治るかも?」と思い、お風呂に入ってみました。

すると、胃の違和感がちょっと楽になりました。

しかし、お風呂から出たらまた痛くなりそうな気がして、なかなかお風呂を出る気になれません。

ずっと入っているわけにもいかず、出ましたが、やはり腹部の違和感が治っていません。

お昼になっても、お昼ご飯も食べることができなくなりました。

そして、嘔吐。激しくなる痛み。

(これは、病院に行かねば)

 

近所の内科では誤診の悲劇

当時はあまり病院に行くことがなかったのですが、土曜日の午後でも診療をしている内科をネットで探しました。

幸い近所の内科が診療していたため、親に運転してもらい、病院へ。

そのころはもう、激痛で歩くのもやっと。

嘔吐も5回ぐらいありました。

診療いてもらうと、「胃腸炎」とされ、点滴をすることに。

点滴中も嘔吐しました。

激痛の中、先生になんとか聞いてみると、

「点滴をすることで2,3時間後に体力が回復することを期待する」

とのことでした。

その言葉を一縷の望みとし、激痛でヨロヨロをしながら車に乗り、帰宅しました。

しかし、医者は、もっとこの異変に気付くべきでした。

「激しい痛み」に「繰り返す嘔吐」です。

「CTがある大病院へ行って診てもらったほうがよい」と言って欲しかった。

夕方になりますます激痛に。

(痛いばかりの表現になってしまいすみません)

 

やっと大病院へ

手足まで痺れて曲がってしまい、歩けない状態になってしまいました。

(後で知りましたが、痛みによる過呼吸でした)

近所に住む親に再び連れて行ってもらい(後で思うと救急車で行くべきでした)、

夜間救急で受け付け。

これで救急車ならば、「救急」扱いですので、すぐに診てもらえたのですが、

なんとここで順番待ちに。30分か1時間は待ったような。

待ち時間、嗚咽を漏らし、手足は大きく曲がり、腹部の激痛。

痛みを10で表現すると10です。

気持ちとしては100とか1000とか、とにかく今までにない痛みです。

そこまで痛そうで異常事態っぽい人は救急に回すとかしてくれないのかな、

とこれまた後で思うことに。

 

CTスキャンでやっと判明

「腸閉塞です」

「このまま入院です」

「つらかったでしょうね」

と声をかけられ、そのまま深夜に入院になりました。

 

気が遠くなる入院

入院期間を尋ねると、

「はっきりはわからないが、1週間から10日程度」

「まずは、保存的療法を行い、症状が改善しなければ手術になります」

とのことでした。

保存的療法

絶飲絶食で点滴で栄養を摂る。

鼻から腸管のふさがったところまで管を挿入して、詰まっている内容物を排出させる腸管減圧療法

絶飲絶食です。

(えっ!?飲めない?食べられない?)

(最低でも1週間も入院?)

(それにしても、この痛みをなんとかしてくれー、)

(そういえば、仕事もいきなり休みになってしまった)

といろいろ頭が混乱しました。

鼻から管を通すと、中から出るわ出るわ、詰まっていたものが。

見る見るタンクに内容物が溜まっていきます。

痛みは朝まで続き、一睡も寝られませんでした。

その後、やっと痛み止めを使ってくれ、やっと痛みMAXの状態から解放されたのでした。

(そういうものがあるのなら、もっと早く使ってくれー)

自分の無知さに、これまた後で後悔しました。

 

手術になるかグレーゾーンに

4,5日後、内容物が管によってだいぶ排出され、腹部の痛みは取れていました。

しかし、まだ肝心の詰まった部分が治っていません。

内容物で圧迫されなくなったので、自然に治ることを期待している期間でした。

先生からは、

「手術になるかなんとも言えない、グレーゾーン」

と言われました。

入院当初は動揺していた私でしたが、もし手術なら手術で受けるしかない、腹をくくろう、

と気持ちを落ち着けることに努めました。

 

イレウス管の挿入が痛い!

 

入院当初は「胃管」で、胃まで管を通し、胃の内容物を排出させることで、腸の圧迫も取り除く目的でした。

しかし改善が見られないため、「イレウス管」とやらを使うことになりました。

より詰まっているところまで管を通すことによって、減圧して詰まりを改善する目的です。

カメラを見ながら、3人がかりで腸まで管を通していました。

これが痛い!

痛いのはこりごり、と思っていたのに、まだ痛いのがありました。

腸に管を入れるのに、痛みどめは使えません。せいぜい鼻の入り口だけです。

イレウス管挿入もリスクがあり、万が一、内臓が傷ついてしまったときに、

発見が遅れてしまっては大変だからだそうです。

挿入もなかなか苦戦していました。

一回でするすると入るものではありません。

入れたり出したりを3回ほど繰り返し(理由は痛くて聞けませんでしたが、そういうもののようです)、

徐々に奥に挿入していきます。

本当に痛かった。

 

絶飲絶食はつらい

つらい絶飲絶食はまだ続きます。

他の見舞いで来たこどもが、「アンパンマン」

と言っただけでも、異常に反応してしまいます。

3食の食事の時間は病室にいると、他の患者が食べているのが羨ましくなってしまうので、

ホールなどに「避難」してました。

すると、気分転換にわざわざホールで食事をする人もいて、どんよりしていました。

毎日、お見舞いや世話をしてくれた親には本当に感謝です。

 

造影剤(ぞうえいざい)検査でやっと光明が!

造影剤(ぞうえいざい)とは、画像診断の際に画像にコントラストを付けたり特定の組織を強調して撮影するために患者に投与される医薬品である。組織そのものの写り方が変わるのではなく、生体組織とは写り方が大きく異なる物質を取り込ませることで、画像上その組織の写り方が大きく変化したように見えるのである。

Wikipediaより引用

 

造影剤はアレルギー反応などのリスクもあるそうで、サインをして納得してから使うことになりました。

造影剤に下剤の効果も含まれるそうで、それが、私の詰まった腸を通すことに成功しました。

ちょっとだけですが、下からガスが出た瞬間(表現、すいません)、

(ヤッター!!これで治る!!手術しないで済むぞー!)

と体力はだいぶ弱っていたものの、心は嬉しさで小躍りしました。

それにしても、15日に渡る絶飲絶食はつらかったです。

16日目からペースト状の食事から再開することができました。

食べられることはありがたいことです。

19日目にやっと退院ができました。

 

原因は不明

腸閉塞になってしまった原因をMRIで細かく調べてもらうことになりましたが、

原因は分かりませんでした。

これは、個人的なまったくの素人判断ですが、

それまで下腹部のハードな腹筋を行っていたせいかなと思いましたが、医者は否定しました。

まあ、そうですよね。

(そうすると、結婚して食生活が変わったせいかな)

と反省し、良い食生活を心がけよう、詰まりにくい食べ方をしよう、と思いました。

 

健康に感謝

普段忘れがちですが、本当に痛くない、というのはありがたいことです。

治ること、ご飯をたべられること、活動できること。

心配してくれる人。

腸閉塞という病気を通して、反省し、感謝する気持ちを持つことを学んだように思います。

35歳という年齢で、これから妊娠したいと思っているときに腸閉塞になってしまい、

そのあと、妊娠できるのか不安はありました。

体力を回復させ、食生活を整えることにより、5か月後に無事に自然妊娠することができました。

健康であることは、本当にありがたことです。

 

おわりに

個人的な痛い話ばかりになってしまいましたが、いかがでしょうか?

こうしてふり返ってみると、自分の無知さや判断の甘さに改めて知らされました。

初めから大病院に行っていればあの初めの痛みMAXの時間は減らせたのにと。

いつもとは違う異変があれば、救急車を使うということを頭に入れておかなければいけません。

少しでも参考になれば幸いです。

最後までお読み頂き、本当にありがとうございました。










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