これって言葉の誤用かも?②「目には目を」「敷居が高い」「悪びれる」ほか




ちょっと気になる言葉の使い方

こんにちは、はぴごろもです。

思いつきで始まった「これって言葉の誤用かも?シリーズ」のパート2です。

①はこちらです。

これって言葉の誤用かも?①「御の字」「役不足」「確信犯」ほか

前回も書いた通り、言葉は”いきもの”で時代とともに意味が変化します。絶対に間違いとは言えないかもしれませんが、元の意味を知っているとちょっといいかも。ということで、わりと目にする言葉から選んでみましたのでどうぞ~。

「目には目を歯には歯を」

事件などのニュースに関するツイートで見かけるときがあります。

「”目には目を”で犯人にも同じ苦しみを与えるべきではないか?」など、「やられたらやり返せ」という「同害報復」の意味で使われることが多いのではと思います。

『ハンムラビ法典』由来の言葉ですが、本来の意味は「やり返すなら、”やられた分だけ“でやめておけ」の意味なのだそう。

当時は、被害を被ったら仕返しとして一族郎党すべて根絶やしにするまで報復する、ということがたびたびあったようだ。報復の連鎖拡大を防ぐために法が定められたようです。

「やられたらやり返す。倍返しだ!」「半沢直樹」より半沢直樹(=堺雅人)の台詞)は『ハンムラビ法典』では法律違反になりますね。

「煮詰まってきた」

「昨夜からずっと役のことを考えていたら煮詰まってきてしまったので、リフレッシュに買い物に出かけた。」

など「悶々として」とか「行き詰まって」の意味で使われる時があるかと思います。

しかしこちらは意味は正反対。結果が出ずに行き詰っているのではなくて、結果を出す一歩手前まできていることを意味しています。ゴールが見えています。良い意味で「煮詰まってきた」と使いたいですねえ。おっと!そんなことを言っているうちに、火にかけておいた煮物も煮詰まってきたぞ!w

「小心翼翼(小心翼々)しょうしんよくよく」

「気が小さく、びくびくしているさま」とすでに各辞書にも載っていて、すでに間違いとは言えません。

しかし本来は「細心を払って慎み深くするさま」です。過去の人たちの誤用により二つの意味が存在することに。

過去記事にも書いたことがありますのでよろしければご覧ください。

TS ONE第2回【気分SO快!】小心翼々もまた早霧せいなさんなり

私も変なこと書いてないかと小心翼々としてしまうわあ。小心翼々、細心を払って記事を書こうっと。

「失笑を買う」

理解しがたい言動をする人に対して大勢の人があきれて「フッ」とか「クスクス」とかの声を漏らして笑われること、という感じで使われることがあるでしょうか。

しかし本来は「おかしくてこらえきれず吹き出す」意味です。おかしくて吹き出してしまい「コーヒー返せ」状態ですね。「失」がマイナスのイメージで意味が転じていったかもしれません。

ちなみに「爆笑」は大勢の人たちが笑うこと、です。一人では爆笑にならず、大笑いか抱腹絶倒がいいかもです。

宝塚星組公演『ANOTHER WORLD』では大劇場が大爆笑だったようですね!観たかったなあ。

「敷居が高い」

「あのフレンチレストランは我々庶民には敷居が高くてなかなか行けないよ」

と、店が高級すぎてお高くとまっていて行きづらいことに使用されることが多いと思います。

こちらはそもそも敷居を高くしているのはその店や家ではなく、自分の心なのです。

面目ないことや不義理なことがあってその人の家に行きにくい、敷居すら超えられないほど高く感じてしまうその人の心の模様だったのですね。なんだかその気持ちわかる気がします。

「話のさわり」

「物語のほんのさわりをちょっと言いますと…」など、「話などの最初の部分」の意味で使われることが多いが、本来は「話や文章の要点」のことです。

「さわり」は江戸時代の浄瑠璃の義太夫節が由来です。最大の聞かせどころを「さわり」と言ったのだそう。転じて物語などの要点や最も興味の引くところを意味するようになりました。

しかし、現代では世論調査によると過半数が「冒頭」の意味で使用していますので「ほんのさわりを」でももはや間違いとは言えないでしょう。(文化庁HPを参照しました)

ちなみにジェンヌさんを許可なくさわるのは厳禁ですね(前回の記事参考)。

「悪びれる」

「悪びれる様子もなく振る舞った」など、

「一般的には悪いことを悪いと思っていない」という意味で使われることがあります。

漢字で書くと、「悪怯れる」。「怯」は心が去る、おびえてびくびくしている意味です。

「悪事」に限定している言葉ではなく、怖じ気づく、気後れする、恥ずかしがる、卑屈になる。何かちょっと後ろめたいことがあって申し訳ない感じなのですね。周りの人から見てそんな様子がないことを『悪びれもせず』と使うのが本来の使い方なのでしょう。

「多幸福」

「ご贔屓に会えて多幸感半端ない」など使われたりします。

「幸福が多い」、そのままの意味でパッと見問題ないように思います。

しかしこの言葉は「幸せいっぱい」ぐらいではなく、とんでもない至福感、陶酔感があります。異常なほどのハイテンション状態です。

宗教的瞑想により生じることもあるし、精神的な疾患の場合もあり、薬物の副作用で感じる場合もあるそうなので、使用にはちょっと注意が必要な言葉だと思います。(ツイッターで検索しましたらすでに多く使われているようですけど)

おわりに

いかがでしたでしょうか?何か参考になったものがあれば幸いです。

シリーズは終わりです。(2つだけだった)

でもSNSやニュースで本当に気になるのは誤用ではなくて、ある人の言葉を切り取って自分の解釈を乗っけて違う議論にもっていってしまうこと。(ストローマン論法と言うらしい)

本来の問題提起はどこへ行ってしまったのだろう、冷静に有意義な議論こそ建設的なのになあと思うのですが、まあいろいろな考えを表すことができる国でよかったと思います。

「海外にばら撒くなら国内に」も頻繁に見るので気になる一つですが、グッと我慢。

最後までお読みくださったかたに幸多からんことを〜!

お読みいただきありがとうございました。

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