突然の発表に思う
2021年2月14日で退団することになった珠城りょうさん。
退団発表に向けて、望海風斗さんの時は充分すぎるほどフラグがありましたので、珠城さんの時は唐突感があります。組によってこんなに違うのですね。
宝塚以外の団体からしたら、それでも随分恵まれているのだろうと思います。
退団発表があって、退団期間まで時間があるし、コロナでいろいろ自粛の中、会見もありましたし。
月人事について、”サイコパス”との文字もちらほら見ますが、たしかに他の組からしたら的を射た表現かもですが、他団体からすれば羨ましがられるかもしれない。これをサイコパスと表現したり退団の発表にびっくりして動揺したり涙を流したりできる状況はまだまだ幸せな証なのかもしれないと思いました。
そう言えば、そもそも「幸」という漢字の語源は実はかなりの状況です。本当の「不幸」以外は幸せということなのだろう。なかなか簡単には思えないけど。
月組のプロデューサー(よく知りませんが)が人事を担っているとしてもその責任は劇団ですが、「#愛してるよ宝塚」(休演の際にツイッターで賑わったタグ)から「月Pめえ!(結局は劇団)」まで人の心は忙しいものです。そうしてたくさん感動したり時には心痛めたり、心忙しくできることが素晴らしい、と思っています。
本当にこれからコロナショックで全世界が暗雲に包まれそうな勢いで、世の情勢を憂い、またプライベートなことですが気掛かりな親族を思いながらでしたので退団は寂しいけど、そういった感想になりました。
他の組の退団発表までの軌跡を思うとサイコパス、これから起こるであろう世界情勢を思うと、この中はいろいろあるけど幸せな世界。
これから大きく世の中が激動しても、この高潔で温かで愛すべきカンパニーがずっと続いて欲しい。珠城りょうさんも、その重要な役割を見事に完遂する時が来たのだな、と思いました。カンパニーと言えば「カンパニー」の青柳誠二さんを思い出すわ(結局私も涙)。
早い退団発表の真意
他の退団者に比べると早い退団発表については、
「早く退団を発表することで、組を担っていく子(下級生)たちが『自分たちが背負っていかなくては』という気持ちを持って、次のステップに踏み出してくれたら」(スポーツ報知記事より引用)
という狙いがあったと真意を説明しました。劇団のスケジュールの都合も当然あるかと思いますが、ある程度時期を選べるのでしょうか。決めたら自分も進むし、次代を担っていく組子たちへも進んでもらうようにする、というのも一つの大きな愛であると感じました。
「暗いニュースと受け取ってほしくない」
会見の中で、
「こういうご時世ですが、私の退団のニュースが暗いニュースと受け取ってほしくない。次のステージに進む大きな一歩。まっすぐ歩いていきたいので、最後までついてきてほしい」
と珠城さんは仰ったそうです。
コロナの中、さらに退団発表でショック!しかも発表の仕方あるだろう!雪組のフラグ4分の1ぐらい分けてもらってさ!とかまったく思わないでもないですけど。
珠城さんご本人がそう受け取って欲しいと希望されているので、言葉通り、次のステージへの大きな一歩だと受け取って、彼女の輝かしい道を祈りたいと思います。
「私の退団のニュースが暗いニュースと受け取ってほしくない」
珠城りょうさんの涙を拭った笑顔から温かさと誠実さを感じる。苦悩の中努力を続けてきた珠城さん、本当に美しい。 https://t.co/OY4833B1Dh
— はぴごろも (@hapigoromo) March 17, 2020
感じ方も表現の仕方も人それぞれですので、いいですけど、たしかにあまり暗くなってもな。。。
こんなご時世だからこそ、明るく、笑顔を届けようとする珠城さんを思うとまたホロリとなってしまいます。でもまっすぐ歩んでいく姿をしっかり見届けたいものです。
組子やファンを思うと号泣してしまう
退団発表を聞き、ファンが流した悲しみの涙の分以上に、珠城さんは夢をずっと届けてきたわけで。
やっと羽を降ろせる時が来たのですね。
会見の中、やっぱり人情に厚い人なのだなあとしみじみ。
宝塚月トップ珠城りょう号泣…退団決断きっかけ告白 https://t.co/59hbvvG8rN
— ニッカンエンタメ・プレミアム (@nikkan_entame) March 17, 2020
「私も(先に退団発表した雪組トップ)望海(風斗)さんと一緒で、自らが先に泣いてしまった。上級生の…」(上記ツイートリンク先、日刊スポーツ記事より引用)
のところで号泣してしまったようで。
「こんなに泣く予定じゃなかった」ぐらい泣いてしまったのですね。
また、長年応援したファンへの思いを聞かれると、号泣されたようです。
自分の退団の記者会見ですが、人を思うと号泣してしまう、そんな人情の厚い人柄は組子みんなを支え、また支えられてきたのでしょう。
直近の名古屋・御園座公演「赤と黒」がコロナの影響により休演になってしまったことは本当に辛かったと思います。
「どんなにつらい時も、一緒に耐えて、闘ってくれたファンの方、存在すべてがなかったら、私は今、ここにいないです」と、おえつしながら深謝した。
と記事にあります。ああ、なんて心のきれいな方なのだろう。
涙を拭ったあとの珠城りょうさんの笑顔は本当に美しいな、と思いました。
「シンプルな衣装で、ストンと立っていられることが、男役としての完成」と目標を持って、どんなときも努力を続けてきた珠城さん。
珠城りょうさんらしく、退団までどうか、充実した宝塚人生を歩めるよう、願っています。
お読みいただきありがとうございました。
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