ちぎみゆ小説『比翼の鳥、連理の枝』デュエットダンスとエピソードより




早霧せいな&咲妃みゆの夫婦愛

今回は、大好きな早霧せいなさんと咲妃みゆさんのコンビについてです。

お二人が雪組トップに就任して間もなく出たエピソードから私の頭に浮かんでいたことと、最後のデュエットダンスから感じたことを書きたいと思います。

特に誰にも言ったことがなかったのですが、こうしてブログを書く機会を得ましたので、ちぎみゆファンに心温まる回になればと思います。

とても思い入れのあることなので(他のブログもすべて思い入れがありますが特に)、私の心の中ではすでに【特別保存版】となっています。(現時点でまだ書いてないけれど。)(←書いてないんかい!)

今回は途中、早霧せいなさんになりきって書いてみようと思います。(なぜかというと、カギカッコばかりになりそうだったから、という事情)

どうぞ、よろしくお願いします。

追記、画像はすみませんが、ありません。

ちぎさんになりきって振り返ってみる(超短編小説?)

※ここからは、エピソードや想像(妄想)を織り交ぜて書かせて頂きます。それは違ってるよ、ということも創作ものとして温かい目で見て頂けるとありがたいです。ご了承して頂けるようでしたら先にお進みくださいませ。

はじまりのころ

雪組トップに就任し、早三年。ラストステージが近づいてきた。この光景が見られるのもあとわずか。

遡って考えてみると…

就任がまだ私とゆうみちゃんにしか知らされていないときに、彼女はあいさつにやってきた。

あいさつはきちんとできているけど、表情が固い。私の方を向いたまま、体も固まっている。緊張しているのだろう。まだまだ若いし、ムリもない。

私だってまだ就任の知らせを受けて緊張状態なのだから。

 

しかし、一緒に同じ方向を向いて進んでいかなければ、この大舞台、羽ばたいては行けない。

 

私は固まっているゆうみちゃんに近づき、彼女の腰に手を回した。

 

しっかり目を見て伝える。

「あなたは、私の方だけを見てたらいい訳じゃないよ」

 

片方の手は外し、羽を広げるように体を開いた。

「そうすると視野が狭くなるから、こうやって広く、2人で同じ方向を見るんだよ」

 

彼女は健気で一生懸命だ。芝居を魂から演じられる。

「この人とずっとやっていくんだ」と思った。

三年の歩み

はじめは私がグッと手を引いて。まだまだ若く、戸惑っているであろう彼女を安心させつつ、引っ張っていこうと。

運動会で入場行進のための移動の時も、初めての制作発表の時の直前も、安心してもらおうと、気が付けば手を握っていた。

ゆうみちゃんも制作発表の時は安心してコリンヌに入ることができたようだ。

舞台を降りると先ほどとは全然違うほわんとして控えめで、ちょっとあたふたしたところがあるゆうみちゃんが隣にいる。これが同一人物かとギャップに驚く。

 

いつも私が引っ張っていかなければならないと思っていたが、そうでもないことに気がついた。

ときには学年が9つ下の彼女に聖母マリアの如く包まれて。

 

私が制作発表の直前の緊張感で張り詰めていると、スッと背中に手を置いてくれた。

不思議と呼吸が落ち着き、地に足がついているのを感じる。

 

ああ、どうしてこの子はこうなのか。

 

私がパワー全開に舞台に立てるのも、雪組を引っ張っていけているのも、お客様に支持頂けるのも、彼女がいるからこそできることではないのか。

安心感を得られているのは、むしろ私の方だったのだ。

 

どんな私にでも必ずついてきてくれて、隣にいてくれるという安心感。

どんなにハチャメチャしていても、実は彼女の手のひらの上でいられるという安心感。

 

手のひらの上で転がされて三年。

これも私が望むべくしてなったカタチだなのだ。

そうしてくれと言ったわけではなかったのだが、ゆうみちゃんが私の意を汲んでくれたからなのだろう。

できることならば、いつまでもゆうみちゃんと、そして雪組の仲間と一緒にやっていきたい。

 

しかし、私がバトンを受け取ったからには、次へと渡さねばならない使命がある。

私との同時退団を即決してくれたゆうみちゃんと最後の日まで、手を離さずに進もう。

ラストデュエットダンス

「天にあっては比翼の鳥となり、地にあっては連理の枝とならん」

 

真っ白なお衣装に身を纏い、これまでの感謝を込めて踊る。

このデュエットダンスのテーマは「愛」そのものなのではないか。

「比翼の鳥、連理の枝」という言葉があるけれど、この振り付けはまさにそれに思えてくる。

 

私が初めてゆうみちゃんとあいさつを交わしたとき、

「こうやって広く、2人で同じ方向を見るんだよ」と伝えた。

 

その時は自分でも気がつかなかったけれども、実は「比翼の鳥」で共に支え合い大舞台を羽ばたいていこう、ということだったのだ。

 

こんなにも素晴らしい縁ってあるのだろうか。神様からの贈り物と思えてくる。

ならばこの先もずっと「比翼の鳥」でありたい。

 

恥ずかしいから、「夫婦漫才」にしておくけれども…

…なりきり終わりです。失礼しました。

補足

少し言葉の解説を。

「天にあっては比翼の鳥となり、地にあっては連理の枝とならん」白居易「長恨歌」

 

乱が起きて都落ちすることになった玄宗皇帝が最愛の楊貴妃に語った句。「比翼連理(ひよくれんり」とも。

「比翼の鳥」は伝説上の鳥で、空を飛ぶ時はペアになって助け合わなければ飛ぶことができない。こうして仲のいい夫婦のことを「比翼の鳥」と言うようになった。

「連理の枝」とは、二本の木の枝が合体し、連なること。

 

仲睦まじい夫婦が王の怒りを買うことになってしまい絶命した。王は一緒に埋葬せずにわざとすぐそばに別々に埋葬した。すぐそばにいながら、一緒になれない辛さを味わわせるために。

ところが数日後、それぞれのお墓から木が生え、枝や葉、根までも抱き合うように合わさり、連なったという。

私がこの言葉を感じたのは下の場面からです。

「比翼の鳥」

二人で羽ばたいているようです。

 

「連理の枝」

木の枝がやさしく連なっているように感じます。

 

本当に、美しいですね。。。

おわりに

ラストのちぎみゆのデュエットダンスを見て「美しい。ああ、比翼連理だなあ」としみじみ感じた私。

はじまりのころのエピソードについても前々から、「それって比翼の鳥ですね、ちぎさん、ゆうみさん。」

と思っていたので(思っていただけ)、今回こうしてブログで発信する機会を得ましたので、このようなカタチで書いてみましたが、いかがでしたでしょうか?

よかったらコメントいただけると嬉しいです。

※コメント欄にメアドの欄がありますが、必須ではないのでなしで送れるかなと思います。

(今日、不要欄を抜こうと試してみたら、ブログが真っ白エラー画面になり、かなり焦りました。私も顔面蒼白に(笑)

ご迷惑をお掛けした方、本当にすみませんでした。)

ツイッターの方でもよろしければ~。

というわけで、ちぎみゆファンに喜んでもらえたら嬉しいです。(できればゆうみさんにもお伝えしたいなあ)

お読みいただきありがとうございました。

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