閏年の「閏」ってなに?
こんにちは、はぴごろもです。
2020年2月29日は肉の日ですね。そして今年はうるう年です。
この日誕生した赤ちゃんは誕生日は2月29日ですが、それだとうるう年しか誕生日が来なくなってしまいます。そこで2月28日を「みなし誕生日」として年を重ねていくことになります。
さて、”うるう年”って不思議な響き。
言葉の由来はなんでしょうか?
今回はうるう年と暦のお話などしようかなと思います。
コロナウイルスによる影響で揺れ動いているときですので、気分転換してみましょう~。
うるう年、漢字で書くと閏年。
「潤う」は「うるおう」と読みますが、「うるう」とも読み、「潤む」で「うるむ」とも読みます。
そこから「閏」の漢字にも当てられた読み方です。
本来の読み方である「じゅんねん」という読み方もあります。
この漢字は門の中に王がいますね。
暦からはみ出たこの日は、古代中国の王は門の中にいて、執務を執らないことに由来したのだそうです。
(語源由来辞典参照)
「うるう」という言葉そのものの意味は「いつもの事からはみ出る」「不正規なもの」といった意味があります。ちなみに英語だと「leap day」(leapは飛躍の意味)になります。
オリンピックイヤーが必ずしもうるう年とは限らない
通常は夏期オリンピックの年にうるう年が重なるので覚えやすいのですが、必ずしも4年に1度うるう年が来るわけではありません。(今年2020年はコロナウイルスの影響でオリンピックの方が危ぶまれていますが)
・西暦で4で割れる年はうるう年。
・そのうち100で割れる年はうるう年としない。
・そのうち400で割れる年はうるう年にする。
といったルールがあります。
つまり1600年はうるう年。
だけど、1700年と1800年と1900年はうるう年ではない(平年)、ということになります。
2000年はうるう年。
だけど、2100年、2200年、2300年はうるう年ではない、ということになります。
1年は厳密に言うと365日5時間48分46秒です。年数が経つとどうしても実際の季節からずれてきてしまうので、こうしたルールを用いて調整しているのですね。
過去、ヨーロッパでは広くユリウス暦が使われていました。しかし春分の日がずれてしまうなど問題を抱えていました。そんなユリウス暦を修正した、このグレゴリオ暦(太陽暦)は現在多くの国で採用されています。
ところで2月にうるう年が入るのはなぜでしょう?
月は12月までだから最後の月である12月になりそうなのに。
古代ローマの暦「ロムルス歴」は月が10しかありませんでした。1月から10月で304日しかなかったようです。紀元前8世紀頃の頃です。
農業に合わせて作られたので、作物が育ちにくい冬の期間は農作業はお休み。だから月がなかったのだそう。ちなみに政治も戦争もお休み。戦争の始まりだから1月(今の3月)はローマの軍神「Martius」が付けられたのかもしれません。
でも肝心の一年の始まりがいつからなのかよくわからない、いつまで休んでいればいいの?いつ種まきすればいいのやら?
そうしてやっぱり農業やらないときも月が欲しいよね、一年を通した暦を作ろう!となりヌマ歴では今の1月2月にあたるIanuarius(英語:January)とFebruarius(英語:February)が追加されました。
ということで今の2月にあたる月が1年の最後の月ということになります。
なぜ2月は28日か?
子供の頃、こんな話を聞いたことがあります。
ユリウス暦を作ったジュリアス・シーザー(ユリウス・カエサル)が生まれた月が7月とされているので7月を「July」にしました。またカエサルの養子:古代ローマ初代皇帝アウグストゥスは8月生まれだったから「August」にしました。
もともとは一年の始まり(今の3月)から大の月(31日)と小の月(30日)は交互に並んでいましたが、アウグストゥスが、自分の月である8月が小の月なのは嫌だ!と一年の最後である2月から1日もらって31日にしてしまったためだと。
しかし、実際は宗教的儀式の関係とローマ人の月の数え方が関係したことが由来の説のほうが高いのではと思います。
グレゴリオ暦の他には?
・ユダヤ人のユダヤ暦、
・イスラム諸国のヒジュラ暦(暦は季節を反映していない)
・ヒンドゥー暦(インド)
・チベット暦、などあります。
日本の暦は農業に合っている?
日本には元号がありますね(和暦)。皇紀もあります。西暦2020年は皇紀2680年です。西暦に660年足すと計算できます。
その前までの暦は何を使っていたのでしょう?
それまでは天保暦とよばれる太陰太陽暦でした。渋川景佑(しぶかわ かげすけ)より作られた優秀な暦でしたが、西洋の文化に倣い改暦することになりました。切り替えの時には激動の時代、明治政府がお金がない要因も重なり相当大混乱だったようです。
この太陰太陽暦はざっくりですが、東アジアの気候に合っていて、調べてみると興味深いです。
日本で公式なもので旧暦はないのですが、民間が計算したものがネットで探せます。
なかなかルールが複雑でグレゴリオ暦ほどわかりやすくはありません。
太陰太陽暦の1年は月の満ち欠けによりサイクルが決まります。1年は354.3671日。365日とは11日の差があります。そこで閏月(うるうづき)というものを入れて調整します。同じ月が2回ある時があるということです。
約3年に1度、そして19年に7回閏月を入れるルールがあります。
例えば1月が2回ある月があるとしたら、先の1月が「閏1月」となります。1年が13カ月あるということになります。
データがないので聞いた話になりますが、この閏月が入って例えば1月が2回ある年があるとしたら、この1月の季節は長引く傾向にある、のだそうです。
だとしたら季節で大きく左右される農業にとって非常に重要な情報になりますね。冬が長引く、夏が長引く、などなりますから。実際旧暦の情報を参考にしている農家さんもいます。
もしかしたら農業だけにとどまらず、家電、アパレル、いろんなことに利用できるかもしれませんね。
ちなみに1月は四季の分類でいうと「春」です。
1月から3月が春、4月から6月が夏、7月から9月が秋、10月から12月が冬です。
現在の季節とは結構ズレがありますね。
今年2020年は4月が閏月です。ポカポカ陽気が長いといいですね。
そんなこんなで暦の話をしてみましたが、奥が深いので面白いです。
お読みいただきありがとうございました。
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